ヨガの効用について研究されている、
九州大学大学院医学研究院心身医学准教授・岡孝和さんの研究により、
2016年度には日本緩和医療学会の『がん補完代替医療ガイドライン』に、
新たな項目としてヨガが加えられる予定だそうです。
ヨガががん患者の副作用軽減に効果があるという一定のエビデンス(科学的根拠)
が認められたということです。
特に乳がん患者の関節痛、疲労、倦怠感、睡眠障害、不安、抑うつなどに有効
という研究報告です。
「ヨガを行うことで、ストレス反応を抑制し、いくら病院で調べてもわからない
ような不定愁訴、いわゆる『身体化症状』を軽減することがわかってきています」
日常生活での様々な不調によって、不安、抑うつ、落胆や怒りなどの
不快な感情(陰性感情)、疲労感などが起こると、
交感神経活動やストレスホルモンであるコルチゾール
(副腎皮質ホルモン)の分泌が高まり、迷走神経の活動や心拍変動が低下する。
その結果、低レベルの炎症が続き、痛みなども生じてくる。
しかし、ヨガを練習することによって、γ(ガンマ)-アミノ酪酸(GABA)
という抗ストレス作用を発揮する物質が脳内に増え、
また交感神経活動やコルチゾール値が低下、迷走神経の活動が高まり、
炎症や痛みを抑える働きが増すことがわかっているという。(図1)
がんサポートより引用
こうしてヨガの効果について研究して下さっているおかげで、
医療の中に少しずつ取り入れて頂いているわけなんですね。